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齢三

としさん
名詞
1
標準
文例 · 用例
これにてらてらと小春の日の光を遮って、やや蔭になった頬骨のちっと出た、目の大きい、鼻の隆い、背のすっくりした、人品に威厳のある年齢三十ばかりなるが、引緊った口に葉巻を啣えたままで、今門を出て、刈取ったあとの蕎麦畠に面した。
泉鏡花 政談十二社 青空文庫
また「舜帝は年齢三十にして徴庸された」『国語(舜典)』ので、耕・稼・陶・漁等の事を、暦山・雷沢・河浜・寿邱等で自らされたのは、その前の若い時と理解するが、暦山に耕せば、暦山の人々が畔をゆずり、雷沢に漁すれば、雷沢の人々が居をゆずり、陶器をつくれば、器は皆疵や歪みがなかったと伝わっている。
幸田露伴 悦楽(現代訳) 青空文庫
これを文庫と書斎と客間とに充てて、万足らざる無き閑日月をば、書に耽り、画に楽み、彫刻を愛し、音楽に嘯き、近き頃よりは専ら写真に遊びて、齢三十四に※べども頑として未だ娶らず。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫
猟師を殺して、一足ちがいに) そう感じると、すぐ「爺――その内の一人に、背の高い、禿げ上った額の、年齢三十七八の侍は居らなんだかの」 玄白斎は、手綱を控えたまま、茶店を覗き込んでいた。
直木三十五 南国太平記 青空文庫
一人は機関手で長田泉三と言いましてな、N鉄道局教習所の古い卒業生で、当時年齢三十七歳、鼻の下の贋物のチョビ髭を取ってしまえば何処となく菊五郎張りの、デップリした歳よりはずっと若く見える大男で、機関庫の人々の間ではもろに「オサ泉」で通用っていました。
大阪圭吉 とむらい機関車 青空文庫
齢三十歳前後、身長約五フィート七インチ、肩幅広く、身体全体が四角い感じを与える。
牧逸馬 女肉を料理する男 青空文庫
待ち伏せして連れ参れ じいいっと望遠鏡で見入っている武士、年齢三十前後であって、蒼白い顔色、鋭い眼、しっかり結んだ薄い唇、叛骨あり気の角張った頤、美男ではあるが狂気じみている。
国枝史郎 任侠二刀流 青空文庫
共に年齢三十歳前後。
上巻 二都物語 青空文庫