安手
やすで
形容動詞名詞-の形容詞名詞
標準
cheap kind
文例 · 用例
それに引きかえてY君は、第三十騎兵連隊勤務の一等安手の下士官の身分に過ぎないのだから、この恋に到底望みのなさそうなことを杞虞する程の己惚れさえも持ち合わせない。
— 渡辺温 『アンドロギュノスの裔』 青空文庫
女房は行きがけに、安手な京焼の赤湯呑を引攫うと、ごぼごぼと、仰向くまで更めて嗽をしたが、俥で来たのなどは見た事もない、大事なお花客である。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
隅にある安手な机と書棚、新子の荷物が部屋の真中に薄情そうに雑然と置かれてあるのを見ると、ものかなしくなって、そのまま暇を告げて、東京へ帰りたい気持がした。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
でも、とにかく洋館などは、過去の大地震に煉瓦一枚落ちなかったほどに、堂々として、内部の装飾も家具もこの頃の文化住宅の薄っぺらな、吹けば飛ぶような安手なものとは違って、荘重典雅を極めている。
— 菊池寛 『第二の接吻』 青空文庫
しかるに、私の考えと、政吉の考えとは、どうも一致いたしませんで、政吉はまず差し当りの儲けを見て行くという意見で、たとえば私が下職の方の塗師の上手の方へやろうというのでも、政吉は安手の方の塗師重で済まして、手間を省こうという遣り口。
— 身を引いた時のことなど 『幕末維新懐古談』 青空文庫
見ると、いかさまがさつ屋らしく、そこらあたりの小格子遊女ででもあるのか、すこぶる安手の女で、あまつさえもう大年増です。
— 達磨を好く遊女 『右門捕物帖』 青空文庫
命の惜しい侍や、ブルブル顫えている泥棒や、どうにも仕方の無い安手ゴロや、そんなものばかり現れて来る。
— 国枝史郎 『大衆物寸観』 青空文庫
切角の甲賀氏の作がその洗練されていないユーモアのために安手に感じられるということは如何にも残念です。
— 「新青年」一九二六年一一月 『マイクロフォン』 青空文庫
作例 · 標準
安物の洋服はすぐに毛玉ができるので、あまり長くは着られない。
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この時計は安手だが、普段使いには十分な機能を持っている。
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「安手で構わないから、とにかく安く買いたいんだ。」
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