賦金
ふきん
名詞
標準
文例 · 用例
猛烈な日貨排斥運動に、皆目売れ口がない神戸マッチを輸入して、関税や、賦金や、附加税を取られるよりは、労働賃銀が安い支那人を使って、全く支那の製品と違わない「国産品」を、支那でこしらえ支那で売る方がどれだけ合理的なやり方か知れない。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
その帳面のしまいには、右本日|受取右月賦金は皆済相成候事と島田の手蹟で書いて黒い判がべたりと捺してあった。
— 夏目漱石 『道草』 青空文庫
國家ハ皇室下附ノ土地及私有地限度超過者ヨリ納付シタル土地ヲ分割シテ土地ヲ有セザル農業者ニ給付シ、年賦金ヲ以テ其所有タラシム。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫
年賦金額年賦期間等ハ別ニ法律ヲ以テ定ム。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫
元治年中、水戸の天狗党がいよいよ旗上げしようとした時、八兵衛を後楽園に呼んで小判五万両の賦金を命ずると、小判五万両の才覚は難かしいが二分金なら三万両を御用立て申しましょうと答えて、即座に二分金の耳を揃えて三万両を出したそうだ。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
実際情ないは小屋ばかりでなく、協会と取的とのゴタゴタ、賦金がどうの、親方がこうのと、宵越しの銭を持たねえ江戸ッ児が見るものにそんな吝れたものは大嫌い、よして貰いてえものだ。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
なに、御同僚そのほかあなたと事をともにした今日の方々にも、幾分かの割賦金とおっしゃいますのか。
— 川上眉山 『書記官』 青空文庫
それに引きかえ増上寺は幕府からの手当てが薄かった上に、末寺も衰えて割賦金が充分に上がってこないところから前述べたようにひどい貧乏であったのである。
— 佐藤垢石 『増上寺物語』 青空文庫