入梅
にゅうばい
名詞
標準
文例 · 用例
あすこを通った日は丁度お天気だったけれど、そうそう、その時は丁度日本では入梅だったんだ、僕は観測所へ来てしばらくある建物の屋根の上にやすんでいたねえ、やすんで居たって本当は少しとろとろ睡ったんだ。
— 宮沢賢治 『風野又三郎』 青空文庫
入梅になッてからは毎日の雨降、其が辛と昨日霽ツて、庭|柘榴の花に今朝は珍らしく旭が紅々と映したと思ツたも束の間、午後になると、また灰色の雲が空一面に擴がり、空氣は妙に濕氣を含んで來た。
— 三島霜川 『虚弱』 青空文庫
ましてや、明け暮れ降りつづく入梅なのでした。
— 闇男 『右門捕物帖』 青空文庫
この入梅どきだ、よくきのこがはえなかったもんですよ」「黙ってろ」「へ……?
— 闇男 『右門捕物帖』 青空文庫
快晴、明日は入梅だといふのに、これはまた何といふ上天気だらう、暑い陽がきら/\照つた。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
六月十二日 晴、入梅。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
今日の買物一金五銭 菜葉一把一金三十四銭 ハガキと切手一金十六銭 醤油四合一金三銭 酢一合一金十銭 酒一杯一金九銭 花王石鹸一金十銭 塩鯖一尾一金十五銭 石油三合一金十三銭 若布五十匁一金九銭 味噌百匁 六月十一日 晴――曇、入梅。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
入梅に近いこの頃の空は曇り勝ちで、きょうも宵から細雨が降っていた。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
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入梅 は、江戸時代に田植えや農作業の計画の目安とするために立春から数えて135日目に設定された雑節で、「梅雨に入る」という意味がある。二十四節気だけでは表しきれない日本の気候や農作業のリズムを補う役割を果たしている。あくまでも目安であり、実際の梅雨入り日が入梅と異なる場合もある。現在の日本では、太陽黄経が80°の時またはその日である。新暦(グレゴリオ暦)で6月11日ごろ。
出典: 入梅 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0