跨ぎ
またぎ
名詞
標準
step or stride (over something)
文例 · 用例
崖下の黯い水も、何か喚きながら、高股になって、石を跨ぎ、抜き足して駈けている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
頭の上で近付けた両手を急速に左右に離して空中に円を描くような運動、何かものを跨ぎ越えるような運動、何ものかに狙い寄るような運動、そういうような不思議な運動が幾遍となく繰り返された。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
」 眼は火のごとく血走りながら、厚い唇は泥のごとく緊なく緩んで、ニタニタと笑いながら、足許ふらふらと虚空を睨んで、夜具包み背負って、ト転倒がる女を踏跨ぎ、硝子戸を立てて飛ぶ男を突飛ばして、ばたばたと破って通る。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
(不器用千万なる身ぶりにて不状に踊りながら、白拍子のむくろを引跨ぎ、飛越え、刎越え、踊る)おもえばこの鐘うらめしやと、竜頭に手を掛け飛ぶぞと見えしが、引かついでぞ、ズーンジャンドンドンジンジンジリリリズンジンデンズンズン(刎上りつつ)ジャーン(忽ち、ガーン、どどど凄じき音す。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
」 と考えが道草の蝶に誘われて、ふわふわと玉の緒が菜の花ぞいに伸びた処を、風もないのに、颯とばかり、横合から雪の腕、緋の襟で、つと爪尖を反らして足を踏伸ばした姿が、真黒な馬に乗って、蒼空を飜然と飛び、帽子の廂を掠めるばかり、大波を乗って、一跨ぎに紅の虹を躍り越えたものがある。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
……しかし、気心の知れた丑の時参詣でさえ、牛の背を跨ぎ、毒蛇の顎を潜らなければならないと云うんです。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
…… おなじ少年が、しばらくの間に、一度は膝を跨ぎ、一度は脇腹を小突き、三度目には腰を蹴つけた。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
口々に雑談をするのを聞くと、お谷さんが、朝化粧の上に、七つ道具で今しがた、湯へ行こうと、門の小橋を跨ぎかけて、あッと言った、赤い鼠!
— 泉鏡花 『半島一奇抄』 青空文庫
作例 · 標準
ハードル走では、いかに無駄のない跨ぎで障害をクリアするかがタイムを縮める鍵となる。
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お年寄りが安全に歩けるように、玄関の段差をなくし、低い跨ぎで済むスロープを設置した。
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用水路をひょいと一跨ぎで飛び越えて、彼は近道をして駅へと向かった。
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