幻辞.com

玉池

ぎょくち
名詞
1
標準
文例 · 用例
割烹を兼ねた宿屋で、三層の高楼は、林泉の上に聳え、御手洗川の源、湧玉池に枕しているから、下の座敷からは、一投足の労で、口をそそぎ手が洗える。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
不二の嶺のいや遠長き山路をも妹許訪へば気に呻はず来ぬ 富士の西南の麓、今日、大宮町浅間神社の境内にある湧玉池と呼ばれる湛えた水のほとりで、一人の若い女が、一人の若い男に出会った。
岡本かの子 富士 青空文庫
躋寿館は明和二年に多紀玉池が佐久間町の天文台|址に立てた医学校で、寛政三年に幕府の管轄に移されたものである。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
抽斎が講師になった時には、もう玉池が死に、子|藍渓、孫|桂山、曾孫|柳庭は、分家して館に勤めていたのである。
森鴎外 渋江抽斎 青空文庫
玉池は天民がお玉が池に住したからの稱である。
森鴎外 壽阿彌の手紙 青空文庫
巍々たる楼門、虹の如き長廊、噴泉玉池珍禽異獣、唱歌の声は天上より起こり、合唱の音は地上より湧く、忽ち、美人と童子とありて、遙かに望見して一揖す。
国枝史郎 高島異誌 青空文庫
然るに一たび星巌の西より還り来って江湖旧社の跡を尋ね、更に吟社を興すに逮んで玉池の名は復び詩人の間に言いつたえられるようになった。
永井荷風 下谷叢話 青空文庫
嶺田士徳は玉池吟社の同人で、名は雋、士徳はその字、通称右五郎、楓江また紫清と号す。
永井荷風 下谷叢話 青空文庫