自笑
じしょう
名詞
標準
文例 · 用例
昔、芥川君によく連れられて行つた田端の自笑軒の風流料理が、今では時々食ひたくなる。
— 萩原朔太郎 『悲しき決鬪』 青空文庫
僕が室生君と喧嘩したのは、自笑軒の料理を「非營養料理」と罵つて芥川君を呆れさせた頃の事だ。
— 萩原朔太郎 『悲しき決鬪』 青空文庫
茶山の七律は頷聯に「蒲柳幸将齢七十、枌楡猶且路三千」と云ひ、七八に「自笑樵夫寓朱邸、謾班群彦拝新年」と云つてある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
次に「偶成」「自笑」の二絶がある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
無受如兄俗客汚、自笑吾家痴子輩。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
屋敷町でない方に住む福島の町家の人で、大脇自笑について学んだこともある野口秀作というものだ。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
来たる年には木曾福島の方へ送って、大脇自笑の塾にでも入門させ、自分のよい跡目相続としたい。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
それと同様、『蜘蛛の糸巻』に馬琴を出藍の才子と称し、「読本といふもの、天和の西鶴に起り、自笑・其磧、宝永正徳に鳴りしが馬琴には三舎すべし」と、京伝側を代表する京山が、これもまた案外公平な説を立ててるのは、京伝・馬琴が両々相対して下らざる互角の雄と見做したのが当時の公論であったのだろう。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫