穹窿形
きゅうりゅうけい
名詞
標準
文例 · 用例
穹窿形をした組天井、そこから龕が下っている。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
野の中に蛇の目傘を擴げたやうな穹窿形の屋根が三つ、青麥の波の上に泛んでゐる。
— 若杉鳥子 『梁上の足』 青空文庫
塵埃を捲き上げて穹窿形の天井から下ってる大電燈の光を黄色くした。
— 宮本百合子 『ロンドン一九二九年』 青空文庫
冷湿な混凝土で囲まれた、五十畳ばかりのガランとした部屋で、天井は穹窿形をして低く垂れ下り、そこから裸の電球が妙に冷酷な光を投げかけている。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
灰色の軍用混凝土で塗りかためられた穹窿形の天井が低く垂れさがり、やや隔ったところで、裸の電灯がひとつ冷酷な光を投げていた。
— 久生十蘭 『墓地展望亭』 青空文庫
一行の前には、穹窿形の天井をもった地向暗斜道が、ゆるい傾斜を保ちながら、「石炭市」の横坑のようなおそるべき単調さで無限につづいていた。
— 久生十蘭 『地底獣国』 青空文庫
たとえば、アラビヤの「ボッカ・キュイ宮」の壮麗な拱門のような、官能的な異様な美しさをもった穹窿形の洞道だった……。
— 久生十蘭 『地底獣国』 青空文庫
わし連の馬の蹄は、丈夫な木造の刎橋の上に前よりも声高く鳴りひゞいて、二人はやがて二つの巨大な塔の間に口を開いた大きな穹窿形の拱廊に馬をすゝめた。
— LA MORTE AMOUREUSE 『クラリモンド』 青空文庫