黄紙
おうし
名詞
標準
文例 · 用例
」 二、三の散佚はあろうが、言うまでもなく、堂の内壁にめぐらした八の棚に満ちて、二代|基衡のこの一切経、一代|清衡の金銀泥一行まぜ書の一切経、並に判官贔屓の第一人者、三代|秀衡老雄の奉納した、黄紙宋板の一切経が、みな黒燿の珠玉の如く漆の架に満ちている。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
第四行は即ち本文の第一行で、上半は後の黄紙に、下半は前の赤紙に書かれてゐる。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
とたんに膝の上へ落ちたのは、黄紙に包んだ薬ようの物!
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
」 これを聞くと、太郎と言われた男は、日をよけた黄紙の扇の下で、あざけるように、口をゆがめた。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
太郎は、歩きながら、思い出したように、はたはたと、黄紙の扇を使った。
— 芥川龍之介 『偸盗』 青空文庫
そうだ、蕭譲は筆をとって黄紙にそれを書き写せ」 ここで読者はすでにお読みになったはずの序編水滸伝第一章“百八の星、人間界に宿命すること”のくだりを想起していただきたい。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
いま、何道士が読むにしたがって、蕭譲が黄紙に写しとっていた石碣の星の名は、すなわち幾世前の天変地異でそのときに地にこぼれ降った百八星であったのである。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫