幻辞.com

旧社

きゅうしゃ
名詞
1
標準
文例 · 用例
玄仙は詩に「旧社人」と称してある。
森鴎外 伊沢蘭軒 青空文庫
これに反し、流失せし旧社殿跡地の周囲に群生せる老大樹林こそ、古え、聖帝、名相、忠臣、勇士、貴嬪、歌仙が、心を澄ましてその下に敬神の実を挙げられたる旧蹟、これぞ伊勢、八幡の諸廟と並んでわが国の誇りともすべき物なるを、一昨夏神主の社宅を造るとて目星き老樹ことごとく伐り倒さる。
南方熊楠 神社合祀に関する意見 青空文庫
次に新宮には、ちょうど一昨年中村氏が議会へこのことを持ち出さぬ前にと、万事を打ち捨てて合祀を励行し、熊野の開祖|高倉下命を祀れる神倉社とて、火災あるごとに国史に特書し廃朝仰せ出でられたる旧社を初め、新宮中の古社ことごとく合祀し、社地、社殿を公売せり。
南方熊楠 神社合祀に関する意見 青空文庫
大阪朝日の旧社員の土屋大作や、今は故人となった帝劇の座付作者の右田寅彦兄弟も同塾であったそうだ。
内田魯庵 二葉亭四迷の一生 青空文庫
「何事に於ても旧社会よりより善き新社会を造る責任を帯びている青年等の間に、又其の青年等によって、階級戦争(class war)と共に、絶えず教養戦争(culture war)をも営ませなければならない」 と勧告したものである。
大杉栄 新しき世界の為めの新しき芸術 青空文庫
今や、旧社会は其の繁栄の絶頂を超えて、既に老朽の坂を降りつつある。
大杉栄 新しき世界の為めの新しき芸術 青空文庫
ソヴェト同盟を旅行していた間に、私はいろいろのことから意味ふかい印象を与えられたのであるが、肺病、梅毒、アルコール中毒等が、旧社会から民衆の上へ重荷としてのこされた社会病として、驚くべき大規模で掃蕩に着手されていたには目を瞠った。
宮本百合子 花のたより 青空文庫
旧社会で、卑俗な日常の幸福の可能が、多く無知と無気力と批判力の喪失にかかっていることを洞察し、それに抗したかぎりジイドは健全であった。
宮本百合子 ジイドとそのソヴェト旅行記 青空文庫