叙情的
じょじょうてき
名詞
標準
文例 · 用例
どこからどこまで「青春」とか「若さ」とかいふ叙情的の印象がみなぎつてゐる。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
しかしその最も主なる理由は、時代が久しく自然主義の美学によつて誤まられ、叙情的な一切の感情を排斥したことに原因する。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
切迫塞つた苦しい、意識を刺戟する感想でなくて、余裕のある、叙情的な調子のある……畢竟周囲の空気がロマンチツクだから、矢張夢の様な感想ですね。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
切迫塞つた苦しい、意識を刺戟する感じでなくて、餘裕のある、叙情的な調子のある……畢竟周圍の空氣がロマンチックだから、矢張り夢の樣な感じですね。
— 石川啄木 『鳥影』 青空文庫
」彼は変に細かく叙情的な声をした。
— 牧野信一 『父の百ヶ日前後』 青空文庫
――無い智識を振りしぼつて、努めて翻訳などをしないでも、三つや四つ位ひは立所に叙情的な詩が作れさうだ――ふと、そんな気もしたが、永遠に詞想からとり残されたカラの頭が、幕の間から雪景色を眺めてゐるだけのことに気附いて、彼はテレ臭い苦笑を浮べて、幕をとぢてしまつた。
— 牧野信一 『鏡地獄』 青空文庫
彼は、叙情的な詩をつくつてゐた頃だつた。
— 牧野信一 『「悪」の同意語』 青空文庫
――あの頃といふのは凡そもう今から二十年も前の昔で、わたしは途方もなく叙情的な大学生であつた。
— 牧野信一 『湖の夢』 青空文庫