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車塵

しゃじん
名詞
1
標準
文例 · 用例
ヴィナスが白鳥に曳かせた二輪車に乗り、森や果樹園のなかを駈けめぐって遊んでいると、怪しからぬ望を持った数十人の神々たちは、二輪車の濛々たる車塵を浴びながら汗を拭き拭き、そのあとを追いまわした。
太宰治 懶惰の歌留多 青空文庫
巷の百万の屋根屋根は、皆々、同じ大きさで同じ形で同じ色あいで、ひしめき合いながらかぶさりかさなり、はては黴菌と車塵とでうす赤くにごらされた巷の霞のなかにその端を沈没させている。
太宰治 彼は昔の彼ならず 青空文庫
杏花一孤村流水数間屋にしても、川添ひに小さな家が一軒あると解して少しも差支ないが、車塵集は何が故に数間の屋を数軒の家と解したのであらうか。
河上肇 閑人詩話 青空文庫
佐藤春夫の車塵集は五十首に近い漢詩の翻訳から成つてゐるが、その原詩が何れも女子の作品であり、謂はゆる風雲の気少く児女の情多きものであるのは、必ずしも偶然ではない。
河上肇 閑人詩話 青空文庫
車塵遮白日、炭気鎖青天、市外望竜動、茫茫只見烟。
井上円了 南半球五万哩 青空文庫