取っとき
とっとき
名詞-の形容詞名詞
標準
reserve
文例 · 用例
さていよいよ夕刊売りの娘に取っときの切り札、最後の解決の鍵を投げ出させる前に、もう一つだけ準備が必要である。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
旨い汁を嘗めっこをして居やがって、食い余しを取っとき物の様に、お次ぎへお次ぎへと廻して居りゃ、それで人間かい。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
まあ野暮を言わずに取っときたまえてことさ」 六十六銭五厘はまさに御者のポケットに闖入せんとせり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
みんなが裏二階を降りると老先生は私に取っときの羊羹を出して下さった。
— 夢野久作 『あやかしの鼓』 青空文庫
中には叔父と花を引いて負けた金の埋合わせをしに来る馬鹿者も、チョイチョイ交っているようであったが、そんなのに対しては、特別に景気のいい話と高笑いを浴びせかけて、取っときの智慧を授けているかのように装った。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
田川夫人は忙しく葉子から目を移して、群集に取っときの笑顔を見せながら、レースで笹縁を取ったハンケチを振らねばならなかった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
君自身の堅固な童貞生活から来ている現在の自家障害――『自我忘失症』を回復させるためには、これが最有効な、最後の最後の取っときの精神科学的療法である。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
巡査が茶を飲みに立寄ったりすると、取っときの上酒をソッと茶碗に注いだり、顔の通った人事係が通ると、追いかけて呼び込んで、手造りの濁酒の味見をしてもらったりした。
— 夢野久作 『骸骨の黒穂』 青空文庫
標準
treasured
標準
(ace) up one's sleeve