御意向
ごいこう
名詞
標準
文例 · 用例
ハムレットさまは、いったい、どういう御意向なのですか?
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
此の際、ハムレットさまの御意向が、一ばん問題になると思うのですがね。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
わしはそれを知っていたので、何事も、王さまの御意向にさからわぬよう充分に気をつけて、きのう迄は、どうやら大過なく勤めて来たつもりで居りました。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
実はな、かような事は、打明けて申せば、貴下より御令室の御意向が主でごわりまするで、その御言葉一ツが、いかがの極まりまする処で、推着けがましゅうごわりますが、英吉君の母も、この御返事……と申しまするより、むしろ黄道吉日をば待ちまして、唯今もって、東京に逗留いたしておりまする次第で。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
大臣は帝の御意向をも伺った。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
この際、将軍家の御意向も確かめないで、官軍である土佐兵と戦いますのはいかがなものでござりましょうか」「将軍家に、帰順の思し召しあるなどと、奇怪なことを申されるなよ。
— 菊池寛 『仇討禁止令』 青空文庫
寒月君は別段騒いだ様子もなく「先生方の御意向がそうなら、私は断念してもいいんですが、もし当人がそれを気にして病気にでもなったら罪ですから――」「ハハハハハ艶罪と云う訳だ」主人だけは大にむきになって「そんな馬鹿があるものか、あいつの娘なら碌な者でないに極ってらあ。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
お邸にグリゴーリイといつて、床を掃きながら大抵いつでも獨言をいつてる下男がゐるの、それの口裏から推量したんだけれど、どうやら近いうちに御婚禮がありさうだわ――何しろ旦那さまは常々、是が非でもソフィーさまを將官か、侍從武官か、それとも大佐くらゐのところへお輿入がさせたい御意向だつたのだからさ……。
— ZAPISKI SUMASHEDSHAWO 『狂人日記』 青空文庫