焼魚
やきざかな
名詞
標準
文例 · 用例
夜おそく樹明君が来てお土産の新聞包をひろげた、巻鮨、柿、ザボン、焼魚、それは或る家によばれて貰つたのだといふ、酒はないがおいしかつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
・いなびかり別れて遠い人をおもふ こうろぎこうろぎ風鈴が鳴る 八月十七日朝、敬坊来、それから樹明来、私が使者となつて酒と豆腐と味噌と焼魚とを仕入れて戻る、夕方まで三人でゆつくり飲む、樹明帰宅、敬坊と私とは街を散歩する、そして敬坊は泊つた。
— 仙崎 『行乞記』 青空文庫
見た形や色がいやな連想を与えるもの、例えて云うと、近頃焼魚をまるで食べられない如く。
— 宮本百合子 『すきな食べ物と嫌いな食べ物』 青空文庫
或る夕方、ずっと山よりの別荘へ焼魚を届ける用が出来た。
— 宮本百合子 『小村淡彩』 青空文庫
そうして袖で額に流れる冷汗を拭いたが顔中焼魚の腥※い臭がして来た。
— アントン・チエホフ Anton Chekhov 『六号室』 青空文庫
そこからは、やはり湿つぽい、焼魚の臭ひがした。
— 神西清 『少年』 青空文庫
漁師や山男のサシミ、焼魚、焼肉の類でも料理で通用するのが日本料理であるが、西郷どんの大好物はそれらに比べて手がこんでいるけれども、料理といってよいのかどうか、乱暴千万な食べ物だった。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫
朝食の膳からサシミ、焼魚、煮魚とイキのよい魚のでるわ、でるわ。
— 坂口安吾 『明日は天気になれ』 青空文庫