巨細
きょさい異読 こさい
形容動詞名詞
標準
large and small matters
文例 · 用例
けれどもこれら巨細にわたった施設に関しては、札幌農科大学経済部に依頼し、具体案を作製してもらうことになっていますから、それができ上がった時、諸君がそれを研究して、適当だと思ったらそれを採用されたなら、少なからず実際の上に便利でしょう。
— 有島武郎 『小作人への告別』 青空文庫
初号は十五日に出す事、主筆が当分総編輯をやる事、其他巨細議決して、三面の受持は野口君と予と、モ一人外交専門の西村君と決つた。
— 石川啄木 『悲しき思出』 青空文庫
」 と罪もなくけなしたるを、お貞は聞きつつ微笑みたりしが、ふと立ちて店に出で行き、往来の左右を視め、旧の座に帰りて四辺を※し、また板敷に伸上りて、裏庭より勝手などを、巨細に見て座に就きつ。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
「これはしずかに伐らなければなりません」 その言う通りに切り開いて、二|面の琵琶の胴を作らせたが、その面には自然に白い鴿があらわれていて、羽から足の爪に至るまで、巨細ことごとく備わっているのも不思議であった。
— 録異記 『中国怪奇小説集』 青空文庫
ボーイ長は、寝台の上で巨細に診察を受けた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
正井はそのおりおりに、絵島丸のサルンの一隅に陣取って酒と煙草とにひたりながら、何か知らんひそひそ話をしていた数人の人たち――人を見ぬく目の鋭い葉子にもどうしてもその人たちの職業を推察し得なかった数人の人たちの仲間に倉地がはいって始め出した秘密な仕事の巨細をもらした。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
馬琴の人物行状の巨細を知るにはかれの生活記録たる日記がある。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
殊にその“Pathology of Mind”は最も熱心に反覆翫味して巨細に研究した。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫