左翼的
さよくてき
名詞
標準
文例 · 用例
」 峯岸のことを特に訊いたのは、彼が、駿介達の仲間うちでは一番左翼的な考へを持つてゐたからであつた。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
宣伝、煽動を芸術行動の目的として認めなければならない、左翼的絵画でさへも、尚且つ必要以上に、絵をもつて宣伝、煽動をすることが誤りであらう、一つの条件としてまづ落着いて見せる――然る上に――といふのが正しいのである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
▼山田清三郎氏は、自分はこれまで左翼的文章と口舌とで生きてきたが、いまこゝに転向更生して新しい実践に移るのだと、その更生の目標を大陸建設にをいたわけだ。
— 大波小波 『小熊秀雄全集-20』 青空文庫
通俗小説さえその現代性を粉飾する要素として、左翼的な若い男女の行動や心理を、歪め、誤解し、逆宣伝しつつその中にとり入れていたのであった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
そのために生じる闘争の必要のためには婦人の貞操は一箇の私なものとして扱われるべきではなく、大きい階級の利害の下に歩み踰えられて行かなければならないものという考えかたが、一部の左翼的男女の間に生じた。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
また「『戦旗』創刊と対立するもの」(伊藤整「新興芸術派と新心理主義文学」近代文学八月)として、『近代生活』『文芸都市』が、「非左翼的同人雑誌のうちの最も有力な作家を集めてつくった集団」を目ざして、創刊されているのでもないということである。
— 宮本百合子 『しかし昔にはかえらない』 青空文庫
山奥の世間知らずで、物心づくとから左翼的な考えかたでだけ育てられた十六の娘の一本気で、非実際的な気持や姿がガスのひねり工合一つにさえ神経を用いなければならぬ都会の家庭生活の細々した有様の描写を背景としてまざまざ書かれている。
— 宮本百合子 『村からの娘』 青空文庫
例えば、或る中年を越した左翼的生活経験をもつ一人の男が、過去の家庭生活を更えて、妻子と離れ仕事に於ても共通点のある若い女と同棲生活に入ろうと欲する。
— 宮本百合子 『もう少しの親切を』 青空文庫