物遠い
ものどおい
形容詞
標準
文例 · 用例
ひつそりとした夜の村に響く槌の音は、重くて鈍くて底のない響であり、聞いて居れば居るほど物遠い感じがするのである。
— 島木赤彦 『諏訪湖畔冬の生活』 青空文庫
それというのが信仰の基礎は生活の自然の要求にあって、強いて日月|星辰というがごとき荘麗にして物遠いところには心を寄せず四季朝夕の尋常の幸福を求め、最も平凡なる不安を避けようとしていた結果、夙に祭を申し謹み仕えたのは、主としては山の神荒野の神、または海川の神を出でなかったのである。
— 柳田国男 『山の人生』 青空文庫
花の窟の花祭はあまり物遠いとしても、日前国懸両宮往古年中行事にも「四月八日|供躑躅」という例はあるので、自分等はむしろ何故に釈迦誕生に花御堂を作り始めたかを考えて見たい位である。
— 柳田国男 『年中行事覚書』 青空文庫
在所では何事も物遠い。
— 柳田国男 『雪国の春』 青空文庫