針のむしろ
はりのむしろ
表現名詞
標準
bed of nails
文例 · 用例
私は、すでに針のむしろの思いである。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
日もないし、する事は山程、いゝ加減暑さも手伝つて、私は毎日針のむしろに坐つてゐるやうに、ぢれるばかりで落着けなかつた。
— 平山千代子 『転校』 青空文庫
沢庵さんは可哀そうなというけれど、こんな幸福でいるわたしが、どうして沢庵さんの眼には、不幸に見えるのかしら……) 針のむしろに坐って針の目を運んでいる間も――待ちたくない人を待って暗い淋しい中に佇んでいる間も――彼女はひとりで楽しむことに楽しんでいるのだった。
— 風の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
表面は、豪快ぶって、至極、らいらく恬淡とみせながら、内には、女性以上の、こまかい嫉妬や術策や排他根性などを蔵している――武門の男どもの、そうした白眼と猜疑には、身分、生い立ちこそちがうが、伝右衛門もかつて、朝夕、針のむしろに坐すような辛さを味わいつづけたものだ。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
その儚い短い生涯を、針のむしろに耐えて、井の中の蛙みたいな事大主義の連中からまで、何で、猜疑され、軽蔑され、ひとり怏々と日蔭者じみた日々を過ごしていなければならないか。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
――同時に、自分も、針のむしろの生涯から、座をかえて、住むことができよう。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
作例 · 標準
会議中、彼の発言は皆から批判され、針のむしろに座っている心地だった。
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不正が発覚して以来、社長は針のむしろにいるような日々を送っている。
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初めての一人暮らしは、期待と不安で針のむしろのような心境だった。
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