高脚
こうきゃく
名詞
標準
文例 · 用例
高脚の膳が八つ、それに載せた皿は皆きれいで、ほかにまた小さい膳が二つ、飾り脚のついた台に載せたお料理の皿など、見る目にも美しく並べられて、儀式の餠も供えられてある。
— 宿り木 『源氏物語』 青空文庫
ちょうどおひろが高脚のお膳を出して、一人で御飯を食べているところで、これでよく生命が続くと思うほど、一と嘗めほどのお菜に茄子の漬物などで、しょんぼり食べていた。
— 徳田秋声 『挿話』 青空文庫
氏は卓の一角から罪色紅の 〔Curac,ao〕 を取つて薄玻璃の高脚杯に垂した……重く……緩かに……。
— 木下杢太郎 『北原白秋氏の肖像』 青空文庫
かまきりが一つ、高脚を踏ん張って、葉の裏にすがりついている。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
そしてそこらに遊んでゐる子供達が、人ずくなで、おまけにびくびくものなのを見ると、えてして強気になるものと見えて、のそりのそりと高脚を踏みながら、ひたひた水を渉り、土塊を跨いで、物好きにも子供達の群に近づいて来ることがよくあつた。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
/\-------------------------------------------------------(座敷の真中に高脚の雑煮膳が三つ四つ据えてある。
— 正岡子規 『初夢』 青空文庫
役者は我れを忘れたように、高脚の机をまわって、老人にすがりつくようにして、「わたくしとしたことが、大恩ある先生と、お別れして、たった五年しか経たないのに、お声を忘れるなぞとは――でも、あんまり思いがけなかったものでござりますから――」 美しく澄んだ目から、涙がハラハラと溢れて、白い頬を流れ落ちる。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
なるほど箱の中には高脚つきの膳が入っていて、膳の上に吸物、さしみ、口取り、その他種々の材料をはじめ庖丁|俎板まで仕込んである。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫