掛け渡し
かけわたし
名詞
標準
文例 · 用例
終点から一つか二つ手前の停留所で下りたお延は、そこに掛け渡した小さい木の橋を横切って、向う側の通りを少し歩いた。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
土木工事のために深く掘り返されて、往来の真中に出来上ったその穴の上には、一本の杉丸太が掛け渡してあった。
— 夏目漱石 『明暗』 青空文庫
その窓から巨大な棒が、一本ヌッと掛け渡してある。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
光は匂に代りて藤をあちらこちらの枝に掛け渡し終りて、これも匂の側に坐し、「見よ。
— 正岡子規 『花枕』 青空文庫
その路地は、この町で時によっては川と呼んでいる、臭い細長い水たまりに掛け渡した板橋のほうへ抜けていた。
— 上 『カラマゾフの兄弟』 青空文庫
続いて父も屋根に上り、さらに網戸を大神宮の拝殿へ掛け渡して逃げ道を作りました。
— 猛火の中の私たち 『幕末維新懐古談』 青空文庫
周三は、土藏の横手に掛けてあつた竹梯子を外して、二階の窓へ掛け渡した。
— 下村千秋 『天國の記録』 青空文庫
藁屋根が水面に掛け渡して作ったように浮び、その間を田舟で往来していた。
— 大鹿卓 『渡良瀬川』 青空文庫