悉有
しつう
名詞
標準
文例 · 用例
粗末にするな、自分を――悉有仏性を信ずるからには。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
依撒伯拉何々の墓だの、神僕ロギンの墓だのという傍に、一切衆生悉有仏生と書いた塔婆などが建ててあった。
— 夏目漱石 『こころ』 青空文庫
仏教では一切衆生悉有仏性といって、人間でも、畜生でも、生きているものはみな仏になるべき性種をそなえているという。
— 倉田百三 『女性の諸問題』 青空文庫
(一切衆生悉有仏性)いや「衆生本来仏なり」で、素質があるのみならず、皆仏であるのです。
— 高神覚昇 『般若心経講義』 青空文庫
× 偉大なる芸術家の作品を心読出来た時、僕等は屡その偉大な力に圧倒されて、爾余の作家は悉有れども無きが如く見えてしまふ。
— 芥川龍之介 『芸術その他』 青空文庫
彼が『正法眼蔵仏性』においてまず考察するのは、「一切衆生、悉有仏性、如来常住、無有変易」という涅槃経(巻二十五、師子吼菩薩品の一)の言葉である。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
「一切衆生、悉有仏性」は、通例、「一切衆生、悉く仏性有り」と読まれる。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫
しからば「一切衆生悉有仏性」は、「現在煩悩に捕われている一切の衆生にも、悉く、解脱して仏となる可能性がある」という意味でなくてはならない。
— 和辻哲郎 『日本精神史研究』 青空文庫