振り捨てる
ふりすてる
動詞-一段動詞-他動詞
標準
to shake off
文例 · 用例
心細く、泣くほど心細く、笠井さんも、とうとう、このまちを振り捨てることに決意した。
— 太宰治 『八十八夜』 青空文庫
蒸すような、焼くような、擽るような、悲しくさせるようなその香り、……その花から、まだ誰も嗅がなかった高い香り……清逸はしばらく自分をその空想に溺れさせていたが、心臓の鼓動の高まるのを感ずるやいなや、振り捨てるように空想の花からその眼を遠ざけた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
阿難、娘を振り捨てるとにはあらねど、心は既に彼方に在る様子。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
」 美沢は、本気に少し腹が立って来たので、美和子を振り捨てるように、足早に歩き出した。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
また一方から考えても、自分はもうお里を振り捨てることの出来ない破目になって来た。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
私は今の若さでもっと若い、美しい女との華やかな結婚を思わぬではありませんけれど、もはや恋のできる心ではなし、お絹さんがあわれであわれで振り捨てる気にはなれず、何もかも運命の催すところとあきらめて、一生涯の共棲と心を決めました。
— 倉田百三 『青春の息の痕』 青空文庫
それは人がこの世に生まれる刹那、彼と共に生まれて来たもので、人間には到底それを振り捨てるだけの力がないのだ。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
これも他愛のないお芝居なのか、さあこれから忙しくなるぞ、私は男を二階に振り捨てると、動坂の町へ出て行った。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
作例 · 標準
彼は過去の辛い経験を振り捨てるかのように、一心不乱に仕事に打ち込んだ。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
しつこく言い寄ってくる相手をきっぱりと振り捨て、彼女は自分の道を進むことを決めた。
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背後から追いかけてくる追っ手を振り捨てるため、彼は人混みの中に紛れ込んだ。
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