幻辞.com

立て籠もり

たてこもり
名詞
1
標準
文例 · 用例
かゝる山間の、人の通ふとも見えぬ小径の奥に立て籠もり、禁断の像を祭り居る今の和尚は、よも一筋縄にかゝる曲者にはあらじ。
夢野久作 白くれない 青空文庫
かくて同年夏、会津の川上温泉に立て籠もり日本文の参考資料に熱心に目を通した。
石原莞爾 戦争史大観 青空文庫
そして、その結果が、出來ることなら、そこにこの冬を通して立て籠り、アイノ語を習得し、將に滅亡せんとするアイノ人種の古來有してゐた文學を收集したくなつた。
斷橋 泡鳴五部作 青空文庫
余は下宿に立て籠りたり。
夏目漱石 『文学論』序 青空文庫
彼らは自身たちの領主がすでに明治に降ったと知ると、明治の飯を食わずと連袂して山間の僻地に立て籠り、今なお一団となって共産村を造っていた。
横光利一 厨房日記 青空文庫
僕はそもそも事件の当初からいち早く逃げ出して、あるお寺の一室に立て籠り、沈黙三昧に耽って出来るだけ世間との交渉を断絶した。
辻潤 ふもれすく 青空文庫
學校から歸ると直に二階の書齋に立て籠りて、讀書三昧に一日を送られた。
桑原隲藏 那珂先生を憶ふ 青空文庫
不幸を逃れる唯一の道は、芸術に立て籠り他は之一切無と観ずるにある。
――癩文学といふこと―― 独語 青空文庫