間人
まおと
名詞
標準
文例 · 用例
それらの親たちは、長い間人生を經驗して、樣樣の苦勞をし盡して來た。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
瞬間人々は恐ろしい沈黙に陥るのであった。
— 吉行エイスケ 『地図に出てくる男女』 青空文庫
丁どいまの曲角の二階家あたりに、屋根の七八ツ重ったのが、この村の中心で、それから峡の方へ飛々にまばらになり、海手と二、三|町が間人家が途絶えて、かえって折曲ったこの小路の両側へ、また飛々に七、八軒続いて、それが一部落になっている。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
これでもう完全に彼は、世間人としての義務を何一つ果してゐない、といふ事になる。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
むす子がどれ程深く喰い入りそこから取り出すであろう芸術も、それをあの賢夫人やその他多くの世間人達がむす子に予言するような、いわゆる偉い通俗の「出世社会」に振りかざし得ようとの期待は、親もむす子も持たなかった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
だが、あなたは必要上から何事でも率直にやられるようですね、そのことが普通の世間人にずいぶん誤解され勝ちなんでしょう」 かの女は、それは当っていると思った。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
すべては人間人格完成を目標にして考えれば間違いはありません。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
後年アインシュタインに対する反ユダヤ人運動でひどく器量を悪くしたゲールケはやはり一座の中でいちばん世間人らしいところがあった。
— 寺田寅彦 『ベルリン大学(1909-1910)』 青空文庫