名状しがたい
めいじょうしがたい
表現形容詞
標準
indescribable
文例 · 用例
名状しがたい何物かゞ、たえず僕をば促進し、目的もない僕ながら、希望は胸に高鳴つてゐた。
— 亡き児文也の霊に捧ぐ 『在りし日の歌』 青空文庫
煙草なんぞを、くさくさ吹かし、名状しがたい覚悟をなして、――戸外はまことに賑やかなこと!
— 亡き児文也の霊に捧ぐ 『在りし日の歌』 青空文庫
口惜しいやうな、悲しいやうな、剽きんなやうな、何とも名状しがたい氣持ちがあとから押すやうで、西原氏は、毬のやうな身體のはずみを、坂から三四丁先きの我家まで一氣に飛ばした。
— 岡本かの子 『狂童女の戀』 青空文庫
明け方近い病室に、なお止まっている新子を発見して、驚いて見つめている準之助氏の眼にいい知れぬ優しさが、漲っているのを見ると、新子は名状しがたい恥かしさに、一時に頬をそめてしまった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
」 私自身、きつい旅ができるほどもう若くもないので、荷物がなくなるだけでもかなり不都合で受け入れがたいのだが、正直のところ、名状しがたい悪名でその経歴が真っ黒な男を相手に、逃げ隠れを余儀なくさせられるのだと思うと、何とも参ってしまう。
— THE FINAL PROBLEM 『最後の事件』 青空文庫
名状しがたい表情が彼の顔を横切った。
— 葉山嘉樹 『死屍を食う男』 青空文庫
「然しこの写真を見てゐる間だけは、丁度自分で書いたあの手紙に自分が満足した時のやうな何とも名状しがたい満足を覚えないでもない。
— 牧野信一 『塚越の話』 青空文庫
そのお祈りの主旨はこうでございました」 と言って、くわしく僧都の奏上するところを聞こし召して、お驚きになった帝の御心は恥ずかしさと、恐しさと、悲しさとの入り乱れて名状しがたいものであった。
— 薄雲 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
彼は名状しがたい不安に襲われ、夜も眠れなかった。
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その絵画は、名状しがたい魅力を放ち、見る者を惹きつけた。
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事故現場の光景は、名状しがたいほど悲惨だった。
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