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ちらめく

ちらめく
動詞
1
標準
文例 · 用例
リボンも顔も単に白く、かすりの羽織が夜の艶に、ちらちらと蝶が行交う歩行ぶり、紅ちらめく袖は長いが、不断着の姿は、年も二ツ三ツ長けて大人びて、愛らしいよりも艶麗であった。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」 八口を洩る紅に、腕の白さのちらめくのを、振って揉んで身悶する。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
」 と、もう縞の小袖をしゃんと端折って、昼夜帯を引掛に結んだが、紅い扱帯のどこかが漆の葉のように、紅にちらめくばかり。
泉鏡花 鷭狩 青空文庫
目を擦り、目を※り、目を拭いいる客僧に立別れて、やがて静々――狗の顔した腰元が、ばたばたと前へ立ち、炎燃ゆ、と緋のちらめく袖口で音なく開けた――雨戸に鏤む星の首途。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
くツきりとした頸脚を長く此方へ見せた後姿で、遣水のちよろ/\と燈影に搖れて走る縁を、すら/\薄彩に刺繍の、數寄づくりの淺茅生の草を分けつゝ歩行ふ、素足の褄はづれにちらめくのが。
泉鏡太郎 淺茅生 青空文庫
…… 其の然も紅は、俯向いた襟を辷り、凭れかゝつた衣紋に崩れて、膚も透く、とちらめくばかり、氣勢は沈んだが燃立つやう。
泉鏡太郎 魔法罎 青空文庫
――漆にちらめく雪の蒔絵の指さきの沈むまで、黒く房りした髪を、耳許清く引詰めて櫛巻に結っていた。
泉鏡花 夫人利生記 青空文庫
火沙汰に丘を駆けたというにも、襟裏の紅のちらめくまで、衣紋は着くずれたが、合わせた褄と爪尖は、松葉の二針|相合したようにきりりとしている。
――(前題――楊弓) ピストルの使い方 青空文庫