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華々

華々
名詞
1
標準
文例 · 用例
雪に埋み盡された地面――そこには黒ずんだ常盤木の外に緑といふ色の夢にもない――が見る/\黒土に變り、黒土が見る/\若草の野に變つて行くあの華々しい變化は、雪國に越年しない人の想像する事が出來ない所だらう。
有島武郎 青空文庫
華々しいもの、潔いもの、勇壮なるもの、さう云つたものから、子供の家へ帰ると、ひつそりと沈んだ冷え冷えとしたものが、両親の体臭のやうに、家中を靄のやうに立ちこめてゐた。
葉山嘉樹 氷雨 青空文庫
かげでぶつ/\云っていず、自分からさきに出て、喋くりもし、みえを切ったり、華々しく腕を振りまわしたりやってみればいゝのだ。
黒島傳治 自画像 青空文庫
秋の末にもなりたれば、籐筵に代うるに秋野の錦を浮織にせる、花毛氈をもってして、いと華々しく敷詰めたり。
泉鏡花 琵琶伝 青空文庫
西空は一面に都会の夜街の華々しいものが踊りつ、打ち合いつ、砕けつする光の反射面のようである。
岡本かの子 渾沌未分 青空文庫
重圧を感じた彼女は、老いた夫であるとはいえ、たとえ外交官として復活しなくとも、何か夫の前生の経験を生かして、妻としての自分の生活を華々しく張合いのあるものにして呉れることを期待した。
岡本かの子 母子叙情 青空文庫
明治の初期には皆三の祖父に当る器量人が、銀行の頭取などして、華々しく社交界にもうつて出たが、後嗣はひとりの娘なので、両親は娘のために銀行の使用人の中から実直な青年を選んで娘の婿に取つた。
岡本かの子 蝙蝠 青空文庫
にわかに弾いたように見ひらいた彼の瞳孔には生気の盛り上るイタリー街の男女の群の揉み合う光景が華々しく映った。
岡本かの子 巴里祭 青空文庫