狃
狃
名詞
標準
文例 · 用例
費の城を毀しに掛かった時、それに反抗して公山不狃という者が費人を率い魯の都を襲うた。
— 中島敦 『弟子』 青空文庫
後生だから今日だけ、お狃染甲斐に妾を助けて頂戴。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
狃染の芸者が風邪を引いているのを過って盛り殺した奴で……」「……そうかそうか……あの医者にかかっちゃ堪まらん……フムフム。
— 夢野久作 『骸骨の黒穂』 青空文庫
コンナ粋な女に識合いはない筈だがと、吾輩が首をひねっているにも拘わらず、女将は狃れ狃れしく近寄って来て、溢るるばかりの愛嬌を滴らしながら椅子をすすめた。
— 夢野久作 『超人鬚野博士』 青空文庫
そのソモソモの狃れ初めというのは、実につまらないキッカケからだった。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
目下のところ、確定しているのは東作が犯人でないことと、犯人らしい奴が麻酔薬の使用に狃れている事と、この二つだけです。
— 夢野久作 『S岬西洋婦人絞殺事件』 青空文庫
直ぐに草の中に身を伏せて、闇に狃れた眼でよく見ますと、それはヤッパリ最前、麻酔させたばっかりの白髪頭の小使爺に相違御座いませぬ。
— 夢野久作 『S岬西洋婦人絞殺事件』 青空文庫
使ひ狃れたる和尚の物腰、体の構へ、寸毫の逃るゝ隙も見えざりけり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫