画境
がきょう
名詞
標準
feeling of a painting
文例 · 用例
構成のよさ、この絵を描くための希望氏の心理的準備期間に、希望氏自身の心理的発展、画境の開拓を思はしめるものがあつた。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
希望を述べれば師範の美術部はおたがひに感化され易い傾向があるやうで、もつと各自の画境を勝手な進路でひらくべきだと思ふ、この点では現在の処頗る乱雑な嫌ひがあるが、旭中の画会は各独自的で、この点ではいゝと思ふ。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
色だけの美しさをねらつても、そこに引かれた線が古めかしいものであつては何もならない、『松』の表現力は、ひとつにはさうした企ての下に為された、必然的な単純化として到達した新しい画境とみるべきであらう。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
幸いこの画は地震の禍いをも受けずに今なお残っているが、画が画だからマジメに伝統の法則を守った作で、椿岳独自の画境を見る事は出来ない。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
椿岳の傑作の多くは下町に所蔵されていたから、大抵震火に亡びてしまったろうと想像されるが、椿岳独特の画境は大作よりはむしろ尺寸の小幀に発揮されてるから、再び展覧会が開かれたら意外の名幅がドコからか現れるかも知れない。
— ――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド―― 『淡島椿岳』 青空文庫
まして、大局ではマイナスの作用をしつつ、目前ともかくプラスである協力者をもたず、或は良人と自身との画境をはっきり弁えて自力の成熟をしようと心がけている若い少数の婦人画家たちは、現在の常識ではどっちを向いても損であり苦しいということになる。
— 宮本百合子 『くちなし』 青空文庫
ラグーザ玉子の画境は、純イタリー風で、やや古典的な確かな技法とともに、こまやかな味、平和な趣の作品が多く、それはこの老婦人画家の心の景物を示すとともに、孝子夫人の求めていられた和らぎにこたえたのであろう。
— 宮本百合子 『白藤』 青空文庫
それは画境に一進展の兆しがある場合が多いのである。
— 上村松園 『棲霞軒雑記』 青空文庫
作例 · 標準
この風景画の素晴らしい点は、キャンバスの枠を超えて広がる、どこか寂寥感の漂う画境にある。
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彼は晩年、ようやく自分の理想とする、一切の無駄を削ぎ落とした枯淡の画境に辿り着いた。
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その一枚の絵が放つ独特の画境に、美術館を訪れた人々は思わず足を止めて見入っていた。
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標準
state of mind when painting
作例 · 標準
筆を動かしている間だけは、世俗の煩わしさをすべて忘れて無我の画境に浸ることができる。
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彼は一振りの筆に魂を込め、何日も寝食を忘れて創作の画境に没頭し続けた。
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「どうしても画境が定まらない」と言って、彼は描きかけのキャンバスを何度もナイフで切り裂いた。
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