煎餅布団
せんべいぶとん
名詞
標準
文例 · 用例
そのうち磯が眠そうに大欠伸をしたので、お源は垢染た煎餅布団を一枚敷いて一枚|被けて二人一緒に一個身体のようになって首を縮めて寝て了った。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫
垢染た煎餅布団でも夜は磯吉と二人で寝るから互の体温で寒気も凌げるが一人では板のようにしゃちっ張って身に着かないで起きているよりも一倍寒く感ずる。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫
煎餅布団が布いてある。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
僕は坐布団がないから、為方なしにその煎餅布団の真中に胡坐をかく。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
旨い事を仰ゃるのね」「さあ来い」 煎餅布団の上に肘を突いて、右の手を握り合った。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
正面の背景になっている、濃い褐色に光っている戸棚の板戸の前に、煎餅布団を敷いて、病人が寝かしてある。
— 森鴎外 『カズイスチカ』 青空文庫
病人は釣り上げた鯉のように、煎餅布団の上で跳ね上がった。
— 森鴎外 『カズイスチカ』 青空文庫
煎餅布団を敷いて頭からもぐり込んだ。
— 夢野久作 『黒白ストーリー』 青空文庫