万斛
ばんこく
名詞
標準
copious (tears)
文例 · 用例
私は、この深谷の幾千本針の針葉樹よりも、はた幾|万斛の水よりも、一寸の魚が、谷の感情を支配していないとは言えなかった。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
」 渠は胸中の劇熱を消さんがために、この万斛の水をば飲み尽くさんと覚悟せるなり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
悠々たる態度の裡に無限の愁いを含ませ、怒気満面の中に万斛の涙を湛え、ニコニコイソイソとしているうちに腹一パイの不平をほのめかす。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
」という間もなく、硝子窓に一千の礫ばらばらと響き渡って、この建物の揺ぐかと、万斛の雨は一注して、轟とばかりに降って来た。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
万斛の玉を転ばすような音をさせて流れている谷川に沿うて登る小道を、温泉宿の方から数人の人が登って来るらしい。
— 森鴎外 『杯』 青空文庫
黄金を織作せる羅にも似たる麗き日影を蒙りて、万斛の珠を鳴す谷間の清韻を楽みつつ、欄頭の山を枕に恍惚として消ゆらんやうに覚えたりし貫一は、急遽き跫音の廊下を動し来るに駭されて、起回りさまに頭を捻向れば、何事とも知らず、年嵩の婢の駈着るなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
この忠告を受けた時の二葉亭の胸中|万斛の遺憾苦悶は想像するに余りがある。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
まことに涼味|万斛、墨田の夏の夕だち、八町走りの走り雨というと、江戸八景に数えられた名物の一つでした。
— 朱彫りの花嫁 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
彼は亡くなった妻を思い、万斛の涙を流した。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
その悲劇的な知らせを聞き、万斛の悔しさがこみ上げてきた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
「万斛の思いを込めて、この詩を書き上げました。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash