裏畑
うらばたけ
名詞
標準
文例 · 用例
とある農家の裏畑では、若い女が畑仕事をしているのを見つけた。
— 寺田寅彦 『旅日記から(明治四十二年)』 青空文庫
裏畑の竹藪の中の小径から我家と往来が出来て、垣の向うから熟柿が覗けばこちらから烏瓜が笑う。
— 寺田寅彦 『森の絵』 青空文庫
Sさん一家族みんなで柿もぎに来た、子供はうるさいね、裏畑の柿をもぐべく、近所の娘さんが二人連れで来た、ナツメを下さいといふ、サア/\おとりなさい、いんぎんに礼をいつて行つた、若い女性はやつぱりわるくないな。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
小さな犯罪、それを私は敢てした、裏畑の茗荷の子を盗んだのである、忘れられた茗荷の子だ、不運なその子は私の胃の腑で成仏しなければならなかつた。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
裏畑の麦を刈る音、梅をもぐ声、のどかである。
— 室積行乞 『行乞記』 青空文庫
裏畑の三本、前の家の二本、いずれも老木、満開のころは、一人で観るのにもったいないほどであった。
— 種田山頭火 『三八九雑記』 青空文庫
ある時、裏畑に土塀を築こうとすると、その前の夜の夢に一人の美人が枕もとに現われた。
— 池北偶談 『中国怪奇小説集』 青空文庫
お蔭で天津の宿屋の裏畑には近頃山葵が芽を出しかけてゐる。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫