無貪
むとん
名詞
標準
non-craving
文例 · 用例
ところが、今迄の話とは別に、我々はいつも花に対して(花のすきでない人は居ないでせうが)無貪著な人の語――不自然な花をつくり出すといふ非難――にも、耳を傾けなければいけません。
— 折口信夫 『日本美』 青空文庫
此方は、ごつ/\して、歌の姿や、しらべには無貪著である。
— 後期王朝文学史 『女房文学から隠者文学へ』 青空文庫
けれども、右門は伝六のおどろいていることなぞにはいっこうむとんちゃくで、ちょうど幕が上がっていたものでしたから、引き入れられるように舞台へ目をすえだしました。
— 南蛮幽霊 『右門捕物帖』 青空文庫
だのに、名人がまた知ってのことか、わざとにか、いっこうにむとんちゃくなのです。
— お蘭しごきの秘密 『右門捕物帖』 青空文庫
笑われようと呆れられようと、そんな事にはむとんちゃくで、活気が資本だ。
— 長谷川時雨 『議事堂炎上』 青空文庫
九時ごろにモコウは、ふたりの寝ている洞の片すみに、床をのべてねむりについたが、最前からたぬき寝入りのふたりはモコウに対しては、いっこうむとんちゃくであった。
— 佐藤紅緑 『少年連盟』 青空文庫
しかしその「赦し」というのは悪に対してむとんちゃくなインダルゼンスとは全く異なり、悪の一点一画をも見遁さず認めて後に、そのいまわしき悪をも赦すのである。
— 倉田百三 『愛と認識との出発』 青空文庫
サンドリヨンは、そんなことには、いっこうむとんじゃくなようすでした。
— またの名「ガラスの上ぐつ」 『灰だらけ姫』 青空文庫
作例 · 標準
仏教では、むやみに物を欲しがらない無貪の心が悟りへの第一歩とされる。
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彼は無貪の修行を重ね、僅かな食糧と衣服だけで平穏に暮らしている。
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貪欲な心を捨て、無貪の境地に至ることで、本当の自由が得られるという。
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