太史
たいし
名詞
標準
文例 · 用例
然し太史公の書いたものもあれば、又其の後のものにも劒侠などいふ者が出没して居るが、支那の劒侠は日本のに比すればどうも神仙的、且つは超世的で、其上之と云つた思想上の社会的の関係が薄い、系統がたしかで無い。
— 幸田露伴 『侠客の種類』 青空文庫
時に宋濂一代の大儒として太祖の優待を受け、文章徳業、天下の仰望するところとなり、四方の学者、悉く称して太史公となして、姓氏を以てせず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
臨海の林佑、葉見泰等、潜渓の詩に跋して、又|各宋太史の期望に酬いんことを孝孺に求む。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
其の然りと謂う者は、独り予が師|太史公と、金華の胡公翰とのみと、夫れ正統変統の論、もとより史の為にして発すと雖も、君たるに貴ぶ所の者は豈其の天下を有するを謂わんやと為す。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
尹佚は即ち史佚で、周の太史であり文王の時から成王康王の時に亙つた功臣である。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
向こう見ずなその男――太史令・司馬遷が君前を退くと、すぐに、「全躯保妻子の臣」の一人が、遷と李陵との親しい関係について武帝の耳に入れた。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
太史令は故あって弐師将軍と隙あり、遷が陵を褒めるのは、それによって、今度、陵に先立って出塞して功のなかった弐師将軍を陥れんがためであると言う者も出てきた。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
ともかくも、たかが星暦卜祀を司るにすぎぬ太史令の身として、あまりにも不遜な態度だというのが、一同の一致した意見である。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫