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縊れ

くびれ
名詞
1
標準
文例 · 用例
むざんや口角より血をしたたらし、合掌し、瞑目し、むざんや天上に縊れたるものの、光る松が枝に靈魂はかけられ、霜夜の空に、凍れる、凍れる。
萩原朔太郎 散文詩・詩的散文 青空文庫
春の朝、二三輪の花の咲きほころびた梅の枝に朝日が当って、その枝にハイデルベルヒの若い学生が、ほっそりと縊れて死んでいたという。
太宰治 斜陽 青空文庫
柔らげた竹の端を樫の樹の板に明けた円い孔へ挿込んでぐいぐい捻じる、そうしてだんだんに少しずつ小さい孔へ順々に挿込んで責めて行くと竹の端が少し縊れて細くなる。
寺田寅彦 喫煙四十年 青空文庫
……湯気に山茶花の悄れたかと思う、濡れたように、しっとりと身についた藍鼠の縞小紋に、朱鷺色と白のいち松のくっきりした伊達巻で乳の下の縊れるばかり、消えそうな弱腰に、裾模様が軽く靡いて、片膝をやや浮かした、褄を友染がほんのり溢れる。
泉鏡花 眉かくしの霊 青空文庫
」 スポンと栓を抜く、件の咳を一つすると、これと同時に、鼻が尖り、眉が引釣り、額の皺が縊れるかと凹むや、眼が光る。
泉鏡花 茸の舞姫 青空文庫
名をゼロニモ・ルジエラと云いて、西班牙の産なるが、今や此世に望を絶ちて自ら縊れなんとす。
太宰治 女の決闘 青空文庫
縊れるは源叔父なりき。
国木田独歩 源おじ 青空文庫
ある人彼に向かいて、源叔父は縊れて死にたりと告げしに、彼はただその人の顔をうちまもりしのみ。
国木田独歩 源おじ 青空文庫