ケレ
けれ
名詞
標準
文例 · 用例
ケレルマンがその著『日本に於ける散歩』のうちで、日本の或る女について「欧羅巴の女がかつて到達しない愛嬌をもって彼女は媚を呈した{4}」といっているのは、おそらく「いき」の魅惑を感じたのであろう。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
また男子七人、女子三人ありき、彼れその第一の女をエミマと名け第二をケジアと名け第三をケレンハップクと名けたり、全国の中にてヨブの女子らほど美しき婦人は見えざりき、その父これにその兄弟たちと同じく産業を与えたり。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
エミマは「鳩」を意味し、ケジアは「肉桂(香料として)」を意味しケレンハップクは「眼に塗る化粧薬の角」を意味す。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
タマクシゲ箱根ノ水海ケケレアレヤ二クニカケテ中ニタユタフ と将軍家のおよみなされたのもこの時でございまして、間然するところなき名描写のやうに私たちには思はれました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
既にご存じでございませうが、心のことを東言葉でケケレと申す事もございまして、また二クニといふのは相模と伊豆の事かと存ぜられます。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
笛、太鼓に鉦を合わせて、トッピキ、ひゃら、ひゃら、テケレンどん、幕を煽って、どやどやと異類異形が踊って出でた。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
十秒三、デモナケレバ、五デモナイ。
— 太宰治 『創生記』 青空文庫
時々刻々ノワガ姿、笑ッタ、怒ッタ、マノワルキカッカッ燃ユル頬、トウモロコシムシャムシャ、ヒトリ伏シテメソメソ泣イテイル、スベテ記シテ、ノチノチノ弱キ、ケレドモ温キ若キ人ノタメニ、尊キ文字タルベキコト疑ワズ、ソコガソレ、スランプノモト。
— 太宰治 『創生記』 青空文庫