転八
てんはち
名詞
標準
文例 · 用例
私は此の新生児を抱いて、七転八倒してみるだけのことである。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
あまり七転八倒の文章であるから以下簡単に此の一文を要約してみる。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
気を確に持たっせえ、弱い音を出しやあがるなッて、此家の兄哥が怒鳴るだけんど、見す見す天竺へ吹き流されるだ、地獄の土でも構わねえ、陸へ上って呼吸が吐きたい、助け船――なんのって弱い音さ出すのもあって、七転八倒するだでな、兄哥|真直に突立って、ぶるッと身震をさしっけえよ、突然素裸になっただね。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
食不足で、ひくひく煩っていた男の児が七転八倒します。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
さまでは、とうけて恐る恐る干すと、ややあって、客僧、御身は苦悶し、煩乱し、七転八倒して黒き血のかたまりを吐くじゃ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
この仕事が、できあがらないことには、東京にも帰れないし、もう十日以上も、こんな山宿に立てこもって七転八苦、めもあてられぬ仕末さ。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
この仕事が、できあがらないことには、東京にも帰れないし、もう十日以上も、こんな山宿に立てこもつて七転八苦、めもあてられぬ仕末さ。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
君は、ありもしない圧迫を仮想して、やたらに七転八倒しているだけです。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫