贔負
贔負
名詞
標準
文例 · 用例
どうして、こんなに、男を贔負するんだろ。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
三崎座の女役者を、御贔負は、皆呼びずてでございます。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
唐人の阿魔なんぞに惚れられやあがつて、この合の子め、手前、何だとか、彼だとかいふけれどな、南京に惚れられたもんだから、それで支那の介抱をしたり、贔負をしたりして、内幕を知つててもいはねえんぢやあねえか。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
はっきりこっちの心持を判らして金で買って呉れるようなご贔負筋に仕替えるか、それともきっぱり断るか、こっちも惚れさせられてしまえば歴とした女房にするか、そのどのみちか一つを取り、決して商売の術であしらうではないぞ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
ところが歌舞伎芝居が好きで、わけて田之助びいきの処から、其の楽屋に出入りしているうち同じ贔負の国太郎と知り合い、官吏の家庭とはまるで世界の違う下町生活の話を聴いて異常な好奇心と憧憬から自分から進んで黒繻子の襟のおかみさんになったのであった。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
唐人の阿魔なんぞに惚れられやあがって、この合の子め、手前、何だとか、彼だとかいうけれどな、南京に惚れられたもんだから、それで支那の介抱をしたり、贔負をしたりして、内幕を知っててもいわねえんじゃあねえか。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
それから自然と相客の贔負贔負が有るから、右方贔負の人々をば右方へ揃え、左方贔負の人々を左方へ揃えて坐らせる仕方もあれば、これを左右|錯綜させて坐らせる坐らせ方も有る訳で、其時其人其事情に因って主人の用意は一様に定った事では有るまいが、利家が此日人々を何様組合せて坐らせたかは分らない。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
但し此日の相客の中で、佐竹の家は伊達の家と争い戦った事はあるが元来が親類合だから、伊達が蒲生に対する場合は無論備後守は伊達贔負の随一だ。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫