身仕舞い
みじまい
名詞
標準
文例 · 用例
お湯からあがって、身仕舞いしているところへ、あのうす暗い庭さきからふうわりとのぞいて、また向うへ――」 梅甫、ききながらぎょッと粟つぶ立ちました「アハハ……。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
その代り、恐らく天地開闢以来、これほど時間をかけた者はあるまいと思われるくらい身仕舞いに手間どった。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
波江はもう身仕舞いをすましていたが、化粧をしていないその素顔が、びっくりするほど蒼ざめていた。
— ――「小悪魔の記録」―― 『女と帽子』 青空文庫
旅芸人が商売道具を小さな車に乗せ身仕舞いにかかっても君子はなおそこを離れようとしなかった。
— 山本禾太郎 『抱茗荷の説』 青空文庫
――そのお婆さんは、夕方の身仕舞いをしてしまうとね(と、乳母は物語をつづけた――)、自分で新しいカラス麦の藁でもって、わたしの寝床を作ってくれました。
— TUPEJNYJ HUDOZHNIK 『かもじの美術家』 青空文庫
身仕舞いを終わるか終わらないうちに、ふたたび扉をたたく者があった。
— JEAN-CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
余吾之介は滑るように桜の梢から降りると、幸い岸に繋ぎ捨てた船の中へ潜りこみ、朝の往来の始まる前に、血汐を洗い落して身仕舞いをしました。
— 野村胡堂 『十字架観音』 青空文庫
彼は平生よりも念入りに身仕舞いをした。
— TONIO KROGER 『トニオ・クレエゲル』 青空文庫