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浸潤

しんじゅん
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
1
標準
infiltration (of a liquid)
文例 · 用例
日本の茶道の基本趣味や、芭蕉俳句のいわゆる風流やが、すべて苔やさびやの風情を愛し、湿気によって生ずる特殊な雅趣を、生活の中にまで浸潤させて芸術しているのは、人のよく知る通りであるけれども、一般に日本人の文学や情操で、多少とも湿気の影響を受けてないものは殆んどない。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
その頃の長崎にはロシアの東洋艦隊の勢力が港町の隅々まで浸潤していた。
寺田寅彦 二つの正月 青空文庫
だが、見つめていると、紅い一面の雲のような花の層に柔かい萌黄いろの桃の木の葉が人懐かしく浸潤み出ているのに気を取り倣されて、蝙蝠傘をすぼめて桃林へ入って行った。
岡本かの子 桃のある風景 青空文庫
そういうあたりまえのことにひょいと気がつくと何とも知れない涙が眼の奥から浸潤み出るのだ。
岡本かの子 売春婦リゼット 青空文庫
もう一つ気の付いて少し驚いた事は、『徒然草』の中に現れていると思う人生観や道徳観といったようなものの影響が自分の現在のそういうものの中にひどく浸潤しているらしいことである。
寺田寅彦 徒然草の鑑賞 青空文庫
不安は病室の隅々まで浸潤してきた。
黒島傳治 氷河 青空文庫
それで、生活に追われる漁民自身は自覚的には海の自然を解説することはしないとしても、彼らを通して海の自然が国民の大多数の自然観の中に浸潤しつつ日本人固有の海洋観を作り上げたものであろう。
寺田寅彦 日本人の自然観 青空文庫
この七五、また五七は単に和歌の形式の骨格となったのみならずいろいろな歌謡俗曲にまで浸潤して行ってありとあらゆる日本の詩の領分を征服し、そうしてすべての他の可能なるものを駆逐し、排除してしまっている。
寺田寅彦 俳句の精神 青空文庫
作例 · 標準
癌細胞が周囲の組織に浸潤するのを防ぐ必要がある。
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地下水が土壌に浸潤し、植物の根に栄養を供給する。
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インクが紙に深く浸潤し、文字が鮮明に浮かび上がった。
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2
標準
spread (of a political ideology, etc.)
作例 · 標準
新しい文化が若者の間に浸潤し、社会に変化をもたらしている。
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その思想は、徐々に人々の意識の中に浸潤していった。
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彼の影響力は、知らず知らずのうちにチーム全体に浸潤していた。
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浸潤(しんじゅん)とは、「浸」- しみること。「潤」-潤って水気を帯びることであり、液体が少しずつしみ込み濡れること。 思想や勢力などが次第に浸透して拡散すること。 がん細胞が周囲の組織へ広がること。 リンパ球や白血球などの細胞が、炎症の起こっている部位に集まってくる状態。 局所麻酔薬などの薬剤を生体の組織に注入して周辺にその効果を及ぼす事。局所浸潤麻酔。 胸部X線検査上の異常陰影。肺浸潤。

出典: 浸潤 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0